岐阜県警の署員が被疑者に睡眠薬入りの茶を飲ませる

岐阜県警は2011年7月12日、岐阜中署留置管理課の十数人の署員が、医師の処方に基づかずに、勾留中の被疑者に睡眠導入剤を飲ませていたことを明らかにした。
被疑者たちは睡眠導入剤入りとは知らず飲んでおり、県警は特別公務員暴行陵虐や薬事法違反の疑いで調べている。
県警によると、留置管理課の十数人の看守担当署員(20〜30歳代)が、2011年1月下旬から3月下旬と、同年5月に、勾留中の被疑者計7人に対し、規定量を超える睡眠導入剤を溶かしたお茶を飲ませた疑い。被疑者7人は医師から睡眠薬を処方されていたが、看守担当は消灯後に騒いだ時に、施設の秩序維持のためとして飲ませていたという。署員らは「騒がしい状況を何とかするためにやった」と話しているという。
署員らは、過去に勾留された被疑者が残した睡眠導入剤を流用。本来は廃棄する決まりだが、睡眠導入剤や湿布、胃薬など計約2,300点が残っていた。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/crm11071214070020-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110712-OYT1T00757.htm
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011071290202049.html
http://www.asahi.com/national/update/0712/NGY201107120027.html

岐阜県警は2011年12月22日、麻薬及び向精神薬取締法違反の被疑事実で、岐阜中署留置管理課の看守係だった警察官8人を書類送検するとともに、懲戒処分(停職など)とした。8人のうち看守係班長だった巡査部長2人は、同日付で辞表を提出した。
警察官8人は、岐阜中署の留置管理課の看守係だった同年5月19日、お茶に混ぜて被疑者らに与える目的で、睡眠導入剤約20錠を所持していた疑い。
県警によると、睡眠導入剤入りのお茶を与えたのは当時の岐阜中署の看守係のほぼ全員で、同年2〜5月の計21回の勤務で計7人の被疑者らに与えていた。
看守係は3班あり、同年2〜3月にかけては、うち1班のみが違法に飲ませていたが、勾留中の被疑者が睡眠薬を要求したことや、被疑者どうしの言い争いの収拾をつけられなかったことから、ほかの2班も違法に睡眠導入剤を与えるようになった。

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20111222-880033.html
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201112220109.html
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20111223ddlk21040033000c.html