栃木県警の署長が決裁書類を放り投げ、部下を怒鳴りつける

栃木県警は2011年10月25日、部下をたびたび怒鳴りつけるなどして業務に支障を来す恐れがあるとして、足利署長の警視(58)を警務部付に更迭する人事異動を発表した。
県警によると、署長は複数の男性署員に対し、同じミスを何度もしつこく追及したり、大勢の署員が見ている前で大声で怒鳴るなどの行為を繰り返したほか、署員が持ってきた決裁書類を放り投げたりしたという。
署員の1人が同年6月下旬ごろ、県警本部に電話で被害を相談し発覚した。署員の被害申告の後、県警本部は署長に数回にわたり指導を行ったが、一向に改善されなかったという。
署長は同年3月10日に地域部総括参事官から着任した。「指導のつもりだったが、行き過ぎかもしれない」と話しているという。
県警はこれらの行為がいつごろからあったかや、他に被害に遭った署員がいないか調査し、処分を検討する。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111025/crm11102519440035-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111025-OYT1T01013.htm
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20111025/644155

2011年10月に足利署長を更迭された警視(58)に、裁判官に逮捕状を請求するために作成した手続書の改ざんを同署員に指示した疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。
栃木県警は虚偽公文書作成や有印公文書変造の被疑事実で捜査し、容疑が固まり次第、警視を書類送検する方針。
捜査関係者によると、改ざんされたとみられるのは、足利市内で今春発生した窃盗事件の緊急逮捕手続書。指示したのは、逮捕状が交付された後で、送検する際、決裁をもらいに来た署員に、一部事実と違う内容を書かせたという。県警の調べに対し、「部下の仕事ぶりが気にくわなかった」という趣旨の話をしており、嫌がらせ目的とみられる。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111110-OYT1T00198.htm
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20111111ddlk09040133000c.html
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001111120002

栃木県警は2011年11月25日、虚偽公文書作成・同行使などの被疑事実で、前足利署長の警視(58)を書類送検するとともに、懲戒処分(停職1ヶ月)とした。警視は同日付で辞職した。
警視は同年4月に発生した窃盗や銃刀法違反事件の際に作成した逮捕手続書について、足利署員が主体となって捜査したように書き換えたり、逮捕時間を変更したりするよう、部下職員に指示した疑い。
警視は「違法性は認識していた」と容疑を認め、「震災で自宅が被災し、イライラしていた」などと話しているという。
県警は、部下をたびたび怒鳴りつけるなどして業務に支障を来す恐れがあるとして、同年10月25日に警視を足利署長から警務部付に更迭していた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20111125-OHT1T00173.htm
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201111250072.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111125-OYT1T01002.htm
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111126k0000m040086000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111125/crm11112521270023-n1.htm
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001111260003

宇都宮地検は2011年12月21日、虚偽有印公文書作成・同行使などの被疑事実で書類送検された前足利署長の元警視(58)と副署長ら署員の計13人について、全員を不起訴(起訴猶予)にしたと発表した。処分は同月16日付。
地検は、処分理由について、逮捕そのものは適法だったことに加え、「前署長は懲戒処分後に辞職し、その他の署員も前署長の指示を受けて受動的に改ざんを行い、県警内部の処分も受けている」とした。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111221-OYT1T00996.htm