福岡県警の警部補が横領、署の上司が隠蔽工作

福岡県警は2011年6月2日、福岡県警東署交通2課の元警部補(56)が在職中の2009年11月から2010年1月にかけて、課員10人分の積立金48万4000円を横領していたことを明らかにした。
同県警は2010年1月28日、課員からの積立金102万円を着服したとして、博多署交通1課の巡査部長を懲戒処分(停職6ヶ月)とし、巡査部長は同日付で辞職していた。
同月29日、東署でも積立金の管理を確認しようとしたところ、交通2課の元警部補は姿をくらまし、長崎県内に失踪した。元警部補は同月30日、娘からのメールでの呼びかけや同署幹部からの説得によって同署に戻り、積立金を横領していたことを認めた。
元警部補は当時、課内のレクリエーションや旅行等に充てるために課員が積み立てていた金銭の管理を1人で担当しており、約10回にわたって無断で口座から引き出し、パチンコ等に費消した。
しかし、同月31日には交通2課長の指示によって、元警部補から交通2課長への借用書が作成され、元警部補は同年2月1日に全額返済した。その後、東署ではこの事実について箝口令が敷かれたという。
県警監察官室は元警部補から事情を聞いたが、2010年3月31日付で、「2日間にわたって所在不明となり、職務を放棄した」として、懲戒処分でなく内部処分である本部長注意として公表せず、積立金の横領行為について処分しなかった。元警部補は同日付で辞職した。
県警本部は「本人に返済する意志があり、実際にすぐに全額返済していることなどからこのような処分になった」として、これ以上の調査はしないとしている。

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110602-OYS1T00704.htm
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011060200903
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110602/crm11060220430016-n1.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5023281121.html
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110603-OYS1T00156.htm